さいごまで私は私 ~心構えと暮らしの備え~

女性を応援する終活カウンセラーです

100年の人生 2/2

100歳までの未来設計を考えてみましょう。

 

まずは健康。

2020年の日本人の主な死因をみると、

 1位 悪性新生物(ガン)

 2位 心疾患

 3位 老衰

となっています。

 

すでに「老衰」が第3位。

今後さらに医療が進み、

病気では死なない時代がくるでしょう。

 

しかし死なないだけでは、幸せとはいえません。

身体がしっかりと動き、

美味しく食事ができて、

ぐっすり眠れる。

毎日の暮らしの積み重ねが、

100歳の自分につながっていきます。

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お金のことも大切です。

 

老後の暮らしを支える国民年金制度が施行されたのは

1961年。

 

この頃は60歳から年金が受給できましたが、

当時の平均寿命は男性が約65歳、女性が約70歳。

つまり人生最後の5~10年を支えるものでした。

 

現在のように定年退職したのち

数十年もの生活費となることを

想定したものではありません。

 

随時見直されながら今に至っていますが、

年金だけに頼らない経済設計は必要です。

 

ほかにも住まいや人づきあいなど、

100歳までのくらしを考えてみると

新たな気付きがたくさんあると思います。

 

今の家で100歳まで暮らすのか。

難しければ、どうするか。

 

自分が100歳のとき、

家族や友人はどうなっているのか。

新たな人間関係をどう築いていくか。

 

100 歳の自分に向かって、

今と未来を見据えながら

しっかりと前に進んでいきましょう。

 

100年の人生 1/2

日本は長寿国です。

65歳以上の高齢者は全人口の29.1%。

この数字は年々増加しています。

 

長寿とは

「長生きを寿ぐ(祝福する)」こと。

 

しかし最近では「長生きリスク」

という言葉もあります。

思ったより長生きすることで、

想定外の困難が予想されるからです。

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日本人は昔から長生きだったようなイメージがありますが、

平均寿命が世界のトップクラスになったのは

1980年ころ。

 

第二次世界大戦が終わって間もない1950年は、

男性の平均寿命は58.0歳、

女性は61.5歳でした。

 

戦後日本人が長生きになった理由は、

主に衛生環境の改善、

医療の発展、

食生活の充実などが挙げられています。

 

昔は人生50年と言われていましたが、

近年は80年、

そして今は「100年」と言われるようになりました。

 

自分の寿命を80歳くらいまでと見積っていたら、

想定外の長寿に、

いろいろと問題が生じてくる。

それが長生きリスクです。

 

100歳までの生活費、

100歳までの住まい、

100歳までの人間関係。

 

改めて問い直すことが求められてきます。

 

だれもが100歳まで生きる時代の、

100歳までの自分の幸せ。

しっかりと考えていきたいと思います。

IT社会への期待 2/2

IT技術で、

暮らしや医療も変わっていくと思います。

良い方向へ。

 

現在すでに日本で一番多い家族形態は、

いわゆる核家族ではなく、

一人暮らし世帯です。

 

若いときの一人暮らしは自由を満喫できますが、

年を重ねたあとを考えると不安もありますね。

 

それほど高齢でなかったとしても、

体調不良など何かあったときは心細いでしょう。

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今後はきっと、

安否確認アプリなどが普及するのではないでしょうか。

 

例えばスマホなどの端末に

決まった時間にお知らせがきて、

それに応答しなければ緊急連絡先へ繋がるような。

緊急連絡先は、前もって登録しておく。

身寄りがいない場合は、

自治体の地域包括支援センターなどでもいいと思います。

プライバシーを守りながら、

必要なときに支援につながる仕組みは大切です。

 

また医療も、自宅での遠隔診療が進むのでは。

コロナ禍でも活用されるようになってきました。

 

体調が悪いときにわざわざ病院へ出向き、

待合室で長く待たされ、

会計や薬をもらうためにさらに時間がかかる。

だれか付き添いがいればいいのですが、

一人では本当に辛いと思います。

 

まずはネット上で予診を行い、

適切な病院への予約ができる。

通院が難しければ訪問看護師が来てくれて

端末で医師の指示を受けながら処置してくれる。

薬も最寄りの薬局やコンビニで受け取れる。

あるいはドローンが自宅まで運んでくるなど。

 

いろいろな法的整備ができれば、

実現可能なことだと思います。

 

これまでそういうものだと我慢していたことを見直し、

新しい方向へむかう時期が

きているのではないでしょうか。

 

IT社会への期待 1/2

最近は仕事やプライベートで、

Zoomなどをふつうに使います。

昨年コロナ禍におそわれるまで、

予想もしていないことでした。

 

コロナ禍で失われたものはあまりに大きいのですが、

得たものもあると思います。

 

IT技術が私たちの暮らしのなかで、

大きな役割を果たすようになり

とても便利になりました。

 

一方でこれを使いこなせないと、

不利益を被る場合もあります。

欧米では近年すでに

「デジタルデバイド」が問題になっていました。

情報格差」のことです。

これについては、

コロナ禍でより明白になったと感じます。

f:id:satukimay:20211228114300j:plainコロナワクチンや助成金など公的な重要情報も、

ほとんどがホームページにアップしました、で終わりです。

「パソコンが使えない人は家族に手伝ってもらって下さい」となっていました。

パソコンが使えない人や家族がいない人を想定していない。

電話で問い合わせても繋がらなくて、

繋がってもホームページを確認してくださいとの返答だったりします。

 

高齢者や障がい者を社会的弱者と呼ぶことがあります。

そしてこれからは、

情報弱者」も社会的弱者となっていくでしょう。

デジタルネイティブが社会を作っていく世の中では、

アナログ主義を通すのは難しいですね。

 

ただ高齢者はITアレルギーの人が多い印象がありますが、

全ての高齢者が苦手としているわけではありません。

上手に使いこなして、暮らしの利便性を高めて

楽しんでいる方も多いなと思います。

 

自分が知らないことにこそ、

チャレンジする気持ちが大切だと感じています。

小銭と認知症

キャッシュレスの記事のなかで、

買い物のとき小銭の扱いが面倒という話をしました。

 

高齢者の小銭の扱い方をみると、

認知症かもしれないと気付くサインにもなります。

周りで、お財布に小銭がいっぱいという人はいませんか。

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認知症といっても程度はさまざまで、

物忘れはあっても

日常生活を維持できている人は少なくありません。

 

長年の慣れた暮らしを続けることは可能です。

いつものお店で、いつもの買い物をする。

 

しかし支払いの時、

お財布から必要な金額のお金を

正確に出すことは難しくなるようです。

求められた金額は、

どの紙幣や貨幣を組み合わせればいいのか

混乱するからです。

 

そのため数百円の代金でも、

小銭ではなく紙幣で払い、

たくさんのおつりを受け取る。

それがそのまま使われずにたまっていく。

 

また少額の買い物でも1万円札を使うので、

あっという間にお財布からお札がなくなります。

本人はそんなに買い物をした覚えもないので、

お財布からお金が盗まれた、

という被害妄想につながることもあります。

 

今後は金融機関で自分の口座に小銭を入金する際、

手数料を求められるようになっていきます。

大きな瓶などに小銭貯金をしている高齢者は多いのですが、

残念ながら今後は

あまりおススメできないと思います。

キャッシュレスは味方

2019年10月、

消費税が10%になった頃から

日本でもキャッシュレス決済が進んできました。

 

他の国に比べて、

キャッシュレスの利用が少ない日本。

 

2015年の統計では、

韓国は89.1%、中国は60%利用していますが、

日本は18.4%です。

経済産業省「キャッシュレス社会への取組み」

 

日本は治安がいいことや偽札が少ないこと、

またキャッシュレスを導入するのに

お店側の負担が大きいことなどが理由のようです。

 

なんとなく現金が安心、

キャッシュレスは不安という人も少なくないのでは。

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私はというと、

かなり以前からキャッシュレス派でした。

生鮮食料品以外は、

ほとんどネットショッピングで済ませることが多いためです。

ポイント還元も魅力。

 

昨年からのコロナ禍で、

現金のやりとりを減らすため、

タッチレス決済も増えてきましたね。

 

高齢の方はキャッシュレスに

抵抗があるかもしれません。

しかし実は高齢であるほど、

キャッシュレスの恩恵は大きいと思います。

 

毎日の買い物の際、

レジでスムーズに支払うことができます。

お財布のお金を数えて渡し、

おつりやレシートを受け取って

お財布に仕舞うという手間がかかりません。

これは本当に便利。

たまに現金しか使えないところで買い物をすると、

この手間の煩わしさにびっくりします。

 

またうっかりお財布をなくしたときなど、

カード等は補償されていますが

現金だと戻ってこないことも。

大きな買い物をするときでも、

現金を持ち歩かなくて済みます。

何に使ったかは自動的に記録されているので、

後から家計簿代わりに確認できます。

 

これからはもっとキャッシュレス決済が

広がっていくでしょう。

早めに慣れておくことが必要だと思います。

 

季節のしつらえ

80代90代になっても元気な方の共通点として、

「季節のしつらえ」を

丁寧されていることがあります。

 

日本には四季があり、

食べ物、服装、家の整え方など

季節ごとに違いますね。

 

旬の食べ物を楽しんだり、

この時期しか身に着けないという服や小物を出してみたり、

カーテンや敷物を季節に合わせて変えたり。

 

自然のリズムに合わせた暮らしをされているな、

と思います。

 

逆にまだそれほど高齢ではないのに、

体調がすぐれず生活が不自由な方にも

共通点を感じます。

 

一年中敷きっぱなしのコタツ(夏は布団を一部めくっている)。

扇風機とストーブが並んで部屋に置いてある。

カーテンを開けた様子がない。

テーブルの上には、ペットボトルのお茶やスポーツドリンクと

菓子パンや助六寿司。

 

一慨には言えませんが、

残念ながらよく目にする光景です。

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自然のリズムは一年を通してだけではなく、

一日一日が大切です。

まずは朝、カーテンを開けて日光を浴びる。

これだけでも実行したいものです。

 

季節の境目があいまいになっている最近は、

上手に簡略化しておられることもあるようです。

 

「手抜き」ではなく「合理化」という印象。

 

自分にとって大事なものが何かをよく考え、

無駄なものは手放している。

暮らしをコンパクトに、

自分できちんと管理できるサイズにしている。

そのうえで季節の行事をアクセントとして取り入れて

楽しまれています。

 

年を重ねたからこそ見えるものがあるのでしょう。

不要なモノや情報に振り回されない。

そして季節と日本文化を忘れない暮らし方に、

とても憧れを感じています。