ゆるい人づきあい
以前の記事で、老後の安心安全な暮らしに必要なものを3つあげました。
① 健 康
② お 金
③ 友 人
③の「友人」とは広い意味での人づきあいのことで、
ご近所さんや知人などを指しています。
あえて「家族」としなかったこと、
そして人づきあいは「ゆるい」ことが大切だというお話をします。
「家族」の存在が大切なのは、いうまでもありません。
しかし老後の生活の支えを家族だけに頼ることは、
リスキーでもあります。
もしも家族を失ったら、簡単に補充はできません。
配偶者とお別れする日は、必ずきます。
またとても残念ですが、子供が先に亡くなるという逆縁もありえます。
頼りにしていた一人息子を急に失った高齢女性に関わったことがありますが、
その嘆きはとても深いものでした。
今シングルではない人も、
年を重ねたのち最終的に自分ひとりになることを視野に入れ、
そうなったときの人間関係作りに意識を向けておくことが必要だと思います。
老後の暮らしでは、いろいろなサービスを利用することも増えるでしょう。
それまで自分でしていたことに人の手を借りるようになります。
安全に快適に暮らすために「受援力」が求められるのです。
「受援力」とは、上手に援助を受ける力のこと。
困ったとき適切に「ヘルプミー」を言えることが、
とても大切になってきます。
昔から知っている人、気心が知れた人だけでなく
いろいろな人と関わることに慣れておくと
暮らしの安心感が得られます。
同時に怪しい人に気付く力も養われるのではないでしょうか。
これだけいろいろな対策が講じられていても、
「振り込め詐欺」など高齢者の特殊詐欺の被害は少なくありません。
なにか変だな?と思ったときに、
ちょっと相談できる相手がいれば防げることもありそうです。
本当の意味での「友人」や「親友」は、
簡単につくれるものではありません。
自分から働きかけてつくっていける、
ゆるくて風通しのいい人間関係であれば、
もしトラブルが生じても距離をおくことにストレスは少ないでしょう。
ゆるくて負担とならない、
でも何かあればお互いさまで
関りをもてるような人づきあいをしていこうと
私自身も考えています。