わたしの居場所
50代を迎えようとしていた頃、
改めて自分の人間関係を振り返ったとき
仕事以外の友人知人はそんなに多くないと気が付きました。
ずっと仕事をしてきたなかで、
信頼し尊敬できる人たちはたくさんいますが、
仕事を辞めたあとにも続く関係性であるとはいえません。
また私が住む地域のことも、
住民目線でしっかりと捉えてはいませんでした。
マスコミやネットの情報で社会の動きは目に入りますが
リアルな暮らしにつながる地元の情報は、
意外とわかっていないものです。
老後の暮らしには、自分の居場所が必要です。
「役割」と言ってもいいかもしれません。
職業上の役割や妻・母などの役割を終えると、
次は自分自身のあり方が問われます。
地域で、社会で、どんな役割を担い、
自分の居場所を確保するのか。
ちょっと難しいですよね。
難しいと思ったからこそ早めに手を付けようと
3年程前から地域のボランティア団体に所属しました。
そこで知り合った人たちは何の利害関係もなく、
年齢も暮らしぶりもさまざま。
だからこその面白さがあり、適度な距離感もあります。
フラットでお互いさま。
無理せず負担にならず、
でもちょっとだけ互いに気に掛けることができる人が増えたのは、
自分で思っていた以上に
ほんわかとした安心感につながりました。
まだ本格的にリタイヤする年齢ではないのですが、
本当に年を取ってからでは新しい環境や人間関係に馴染むのが
余計にシンドイのではないかと思い行動して良かったです。
老後の居場所や役割作りのコツはきっと、
社会的に立派なこと、
高い評価を得られること、
経済的価値が発生することにこだわらない、
ということではないでしょうか。
自分のしたことが、誰かの何かにつながっていく。
それを実感できる場が、自分の居場所になると思うのです。