まずはここから取り組みましょう 3/3
身体の半分は足です。
安心安全な暮らしを長く続けるためには「足腰」が大事、
ということは十分ご存知だと思います。
丈夫な足腰を維持するためのポイントを、3つに分けてお話します。
「股関節」
「膝」
「足首」
高齢者が転んだとき、骨折しやすいのが「大腿骨頸部」です。
これはちょうど股関節にあたり、太ももの骨を骨盤に繋げている大切なところです。
ここを痛めてしまうと、歩行はもちろん立ったり座ったり、
トイレで用を足す際も、とても不自由します。
大腿骨頸部骨折がきっかけで、車いすを使用するようになる方も多いです。
股関節が柔らかいと、歩くときもちゃんと足が上がって、つまずきにくくなります。
また腰痛がある方には、股関節やお尻の筋肉を伸ばすストレッチが
効果的だといわれています。
お風呂上りなどに仰向けになり、膝に手を添えて股関節をグルグル回してみましょう。
決して無理をせず自分のペースで。
左右10回づつくらいでも、続ければ確実に変わってきますよ。
「膝」も年齢を重ねるにつれて、悪くしやすいところですね。
「変形性膝関節症」といって、膝が外側に開いてしまっている方もいます。
また階段の昇り降りのとき、痛みを感じることも。
体重が標準よりもオーバーすると、膝に負担がかかります。
姿勢が悪く、どちらか片方に重心をかける癖があれば
気を付けたほうがいいでしょう。
膝周りに筋肉をつけるため、無理のない範囲で膝の屈伸運動をしてみましょう。
手をおへそくらいの高さで前にだし、
それに膝が当たるようにモモ上げしてもいいですよ。
1~2分で十分です。
「足首」も、固くなると転ぶ危険性が高まります。
ちょっとバランスを崩したときに、元に戻る動きが難しくなるようです。
これもお風呂上りなどに、グルグル回してみましょう。
入浴中に湯舟の中で行うのもいいですね。
身体全体が温まります。
私が以前ケアマネジャーをしていたとき担当していた90代の女性は、
転んで大腿骨頸部を骨折しました。
しかし適切なリハビリと本人のヤル気で、
また元通り歩けるようになられました。
身体をきちんと動かせば、いくつになっても結果がでます。
筋肉は裏切らない、は本当です。
何歳からでも筋肉を増やすことは可能だと思います。
でも関節は裏切りますから、ご用心を。
油断せず、過信せず、自分が快適と思える運動習慣を作っていきましょう。
あなたの大きな財産になると思います。